十人十色の私曲集

ブログはアメリカン

そんなに食べちゃダメ

「エッ? そんなに食べちゃったの」

 

それはまだ、私が釣りという趣味に湯水のごとく投資できた時代のこと

30年位まえになるでしょうか

当時市内にあった釣具店が乗船希望者を募っていて

ちょいちょい沖釣りへ遊漁船に乗って行っていました。

「今タチウオが入れ食いなんだけど行く?」と誘いの電話までかけてもらう状態でした。

 

遊漁船の出る由比港や田子の浦港の近場から下田港までいろいろと行きました。

三保沖 石花海 神子元 日本三大漁場の銭洲まで  

1回餌氷込みで8,000円から30,000円近くの費用が掛かりました。

 

今なら間違いなく「その金で回転しない寿司に連れていけ」と言われると思います。

 

確かに船酔いしたあげく、ボウズ(釣果ゼロ)では、ごもっともです。

 

しかしあの時の引きが忘れられないのです。

もっと大物を、そして釣り道具は強固なものへ

どんどんエスカレートしていき銭洲遠征までするようになりました。

 

静岡に住んでいて銭洲へ行かないなんて・・・

沖釣りマニアからしたら

「さわやか」へ行ってステーキを注文するようなものです。

 

そんな沖釣りで、急深の駿河湾ならではの簡単に釣れるビッグワンと言えば

 

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バラムツ です。

1m越えの10㎏オーバーがバンバン釣れます。

餌はサンマを使用します。時間帯は夜、工場の明かりがとてもきれいです。

100m以上の深さに仕掛けを沈め、揺られる竿を眺めています。

 

とその時、竿先がずぼっと海面に吸い込まれます。

スタンディングファイトの開始です。

リールを巻いては引き出されを繰り返しながら徐々に徐々に上げてきます。

深海魚は、よく水圧で目玉や浮袋が飛び出したりしますが、バラムツはしません。

そのためどんな水深でもそのパワーは衰えません。

 

海面に上げるとギャフをかけて船へ引き上げます。

その後釣りあげたバラムツはどうするか?

 

海に帰します。

 

何故かというと食品衛生法で販売禁止されているヤバい魚だからです。

身の脂分が人体では消化されないのです。

しかし切り身はこんな感じです。

 

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魚好きの方が見たら「うまそう 」に見えると思います。

味をたとえると「大トロのブリ」

お酒でたとえると「刺身のアブサン

あくまでも自己責任で食べる分だけ持って帰りました。

 

数切れだけどうぞと会社へも持っていき、昼食で食べてもらいました。

 

「エッ? そんなに食べちゃったの」

 

年配の男性一人が、うまいうまいと言ってバクバクと食べてしまったのです。

 

翌日、彼の体に異変が訪れました。

肛門が肛門の役目を果たしません。意志を持って開きっぱなしです。

温泉にたとえると「源泉かけ流し」

彼はその日、おむつが必要だったかもしれません。

バラムツ事件は、その後も伝説となって語り継がれています。

 

汚い話ですいません。