家族みんな大好きで、よく食べている「ぱりんこ」の三幸製菓 荒川工場で火災がありました。
清掃アルバイトの方達を含め多数の方が犠牲となってしまい、非常にショックを受けています。
食品工場での火災という特殊な構造での避難の難しさがあったのではと思います。
食品工場としてユーザーに安心安全なものを製造するため、防虫防鼠管理が求められます。
そのためよく設置される設備にシートシャッターがあります。
例えばこういったものです。
防虫を意識して黄色のビニールシートが多く使われます。
センサーや押しボタンスイッチでの開閉となっていて停電になると動作しなくなります。
その場合の脱出方法は、思いっきり体当たりして、カーテンレールから外すか、カッターでシートを裂くことになります。
毛髪混入対策では、エアーシャワーがあります。
エアーの吹き出し口も色々な種類がありますが、例えばこんな形です。
製造工程側に出るには、設定時間エアーを浴びてもらうためにインターロックがかかる構造となっている場合があります。
これも停電の場合、手動解除ができるかどうかわかりません。
いずれにしてもシートシャッター1枚で直ぐに外とはなっていなくて、2重3重の扉が付いて複雑な迷路のような建屋になってしまいます。
こういった構造が、作業者の動線と物の動線でも同じようになっています。
はたしてこのような設備に対して、どうすれば避難できるのか・・・
昼間の明るい時でなく、停電した夜だった場合
その工場に携わっている一部の人だけが避難方法を知っているとしたら・・・
防虫防鼠や毛髪対策と避難経路とのジレンマに陥りそうです。