十人十色の私曲集

ブログはアメリカン

「蜂蜜と遠雷」に感動した話

読み終えた後

誰もが胸の奥をキュンとさせてしまう恩田陸さんの「夜のピクニック

以前にも触れたことがありますが、今回「蜂蜜と遠雷」を読んでみました。

 

tereruworks.hatenablog.com

 

直木賞本屋大賞ダブル受賞作とキャッチーなため 、万人向けかと言うと読む人を選ぶ作品だと思います。

 

ハードロックについて興味ない人に ツェッペリンやディープパープルの話題を永遠と話して聞かせるようなもので、それがクラシックのピアノコンクールになっています。

 

クラシックという言葉を聴くだけでアナフィラキシーショックを起こす方は、たぶん読破するのは無理ではないでしょうか。

 

私も読みながら、ショパンのバラード1番のような有名どころで聴き覚えている曲以外は、ネットで検索して聴きながら読みました。

まるで自分も会場の聴衆の一人になったかのようでした。

 

予選会から本選まで様々なエピソードを交えながら話は進行し、主人公である「栄伝亜夜」と映画版ではバッサリと削除されてしまった付き添いの「浜崎奏」この2人の葛藤と成長に心が震えました。

 

ページ数が少なくなっていくのが残念でならない読書時間でした。

 

この小説は、3年に1度開催される浜松国際ピアノコンクールがモデルとなっていて、静岡県民としては、親近感の湧く設定です。

小説の中でカレーを食べる場面が出てきますが、これも会場となっているアクトシティ浜松に隣接する施設にクマールというインド料理が存在します。

たぶん恩田陸さんも行かれたのでしょう。

 

今年は、浜松国際ピアノコンクールが開催されますが「にわかファン」も増えると思われます。

開催される11月、コロナが少しでも収束し満員の中で開催されることを願うばかりです。