昔々ある会社に、バラムツを食べすぎてひどい目にあった社員がいました。
彼にはこんなエピソードもあります。
工場にある物置に、鍵のされてない南京錠がぶら下がっていました。
入ってるものは、たいした物でなく、そのため鍵もかけられていません。
しかしその日彼は、その南京錠をしてしまったのです。
数日たって騒ぎになりました。
物置を開けようとしたら南京錠がされています。しかし開けようにも、その鍵がみつかりません。
誰も施錠しないため、いつの間にか鍵は行方不明となっていました。
結局鍵を破壊することとなりました。
そんな彼ですが、実は重要なカギの持ち主なんです。
取引先が次々と派遣社員を使うようになり、正社員が減っていきました。
それに伴い所謂4M変動のことを知っている正社員もいなくなり、彼に頼ってくるようになったのです。
彼は、20年前のことを、まるで昨日のことのように語ります。
「どうしてこの設備を使うようになったのか?」
「不良品はどのように解決されたのか?」
「あの人は今どうしているのか?」
四方山話も含め、その当時彼が関わった事の教えを乞う電話があります。
彼は主任でも課長でもありません。
いつしかこう呼ばれるようになりました。
「終身名誉工場長」